作品紹介
馬鹿は一生、橋の下。
あんだが紅屋喜左衛門だがらでございすよ。
桜の散る頃。江戸・両国橋の下で、金物拾いの徳が雨宿りをしに来る。やがて親孝行屋と名乗る男が近づいてくる。あなたは羽前平畠藩の紅花問屋「紅屋」の御当主喜左衛門様だというのだ。どうやら失踪した主人と徳が瓜二つらしい。人違いだと相手にしないでいる徳も、平畠小町と謳われる妻がいるらしいと耳にすると俄然その気になる。旅立った徳は、ふとしたきっかけから自分自身を偽る術を手に入れる。それは、自分のことば。偽りの自分を語ることばを巧みに操る徳。
美しい花には必ず棘がある。紅花もこれに同じ。
果たして無事に喜左衛門になりおおせることができるだろうか。雷鳴が轟き、稲妻が走る。
そろそろひと雨きそうな気配___。思惑絡み合うその結末をとくとご覧あれ。
拾い屋の徳 中島一茶
紅屋おたか 近藤瑠璃
親孝行屋 浜辺 響
住吉大明神宮司 青木太陽
紅屋の番頭 金七 小山田 優
芸者 花虫 髙橋真希
平畠藩家老 浜島庄兵衛 五嶋佳菜子
勘定役 長谷川又十郎 角谷百香
平畠藩藩儒 佐藤愕夢 越智涼太
紅花問屋仲間 白石屋 角田瑛里
紅花問屋仲間 最上屋 伊藤亜由美
百姓・乳母 おかね 山本みこ
百姓・茶屋の娘 お絹 芳賀知尋
男娼 釜六 加藤怜杜
百姓・願人坊主 髙田紗愛
百姓・井戸浚え 櫻井琉貴
百姓・花売 小林奈々葉
百姓・太鼓叩き 楢林宗一朗
百姓・夜鷹 芥川凜子
百姓・古傘売り 林 良香
紅屋奉公人 篠崎駿介
紅屋奉公人 小川未羽
紅屋奉公人 馬渕衣音
紅屋女中 とめ 島田かずさ
紅屋女中 お清 清水陽菜乃
紅屋女中 加藤穂華
紅屋女中 前田美季
紅屋女中 吉田美悠
紅屋女中見習 菅谷沙紀
紅屋丁稚 滝田愛香
紅屋丁稚 岩﨑理那
百姓・芸者 土田美智乃
百姓・芸者 諸橋晴香
百姓・芸者 桑山佑美
百姓・仲居 内藤 聖
百姓・仲居 善積ひなの
百姓 谷村奈穂
百姓 竹澤由人
百姓・飛脚 平田夏望
百姓・飛脚 野末航平